三菱UFJFGが米国地銀MUBを売却…いよいよ消え去る「東京銀行」の残滓
グループ内から“東京”の残滓がほぼ完全に消え去ることになる。先週21日に傘下の米国地銀、MUFGユニオンバンク(MUB)の個人・中小企業部門の売却を発表した三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)。旧東京銀行がバブル絶頂期の1988年に買収したユニオンバンクを母体とする地銀で、米金融当局の認可を得た上で2022年上期中にも取引を完了させる。
旧三菱銀行と旧東京銀が合併したのは1996年4月のこと。新行名は「東京三菱銀行」で、当初は「東京」の2文字が先行していた。東京銀は日本で唯一の外国為替専門銀行として発足。英文表記の略称・BOT(Bank Of Tokyo)は、海外では「三菱」よりはるかに名の知られた存在だった。このため「東京」ブランドを前面に打ち出す方が「CI戦略上も有利との判断があった」(旧三菱銀関係者)とされる。
■2018年には行名から除外