デルタ株蔓延の韓国で景気を冷やす異例の「利上げ」…アジア主要国では初

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 新型コロナウイルスの感染が急拡大しているにもかかわらず、韓国が景気を引き締める「利上げ」に踏み切った。コロナ流行後の利上げはアジア主要国では初めてだ。

 韓国銀行(中央銀行)は26日の金融通貨委員会で、政策金利を0.25%引き上げ、0.75%とすることを決定した。利上げは2年9カ月ぶり。韓銀はコロナ禍の景気刺激策として昨年5月、過去最低の0.5%まで引き下げ、その結果、低金利とカネ余りの長期化から物価が高騰。インフレ懸念が広がっていた。経済評論家の斎藤満氏が言う。

「原油、鉄鉱石、木材などの資源高騰を受けて、コロナ禍でも、ロシアやブラジルなど資源国を中心にインフレを抑えるための利上げは行われてきました。資源を輸入する韓国も輸入インフレが起きていた。加えて、金融緩和と好景気から、不動産価格などが高騰し、韓国も利上げに追い込まれた形です。ある意味、利上げする余力があるとも言えます。それに比べて、日本は輸入インフレは起きているのに、景気は低迷しています。物価は上がるが、モノは売れず、賃金は上がらないという最悪の事態が起きつつある。韓国のように利上げなどとてもできません」

感染状況は深刻も景気の足を引っ張らず

 日本と違って、コロナ感染をコントロールできていることも大きいという。

「韓国もデルタ株が蔓延し、感染状況は過去最悪です。ワクチン接種も遅れています。しかし、これまで韓国政府は早期に感染を抑えた実績があります。現在も徹底的にPCR検査を行い感染を抑え込もうとしている。国民には政府がコントロールしてくれるという“安心感”があり、深刻な感染状況も、さほど景気の足を引っ張っていない。一方、日本政府は一貫してコロナに振り回されてきました。第5波はピークアウトも見通せない。企業や消費者のマインドが冷え込むのも無理もありません」(斎藤満氏)

 日本経済の浮上はまだ先になりそうだ。

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