<1>一度は政権崩壊したタリバンは2006年には完全に息を吹き返していた
【Q】米国はフランス軍がベトナムで敗れて撤退した後のベトナムに出兵して敗北。ソ連軍が敗退した後のアフガニスタンを占領してまた負けました。なぜ、こんな戦争をしたのですか。
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【A】アフガニスタンではソ連軍が撤退し、社会主義政権が崩壊すると部族的軍閥が各地で勢力争いを始め、民衆は無規律な軍閥兵の略奪に苦しんだ。そこでイスラム神学校の学生が決起して軍閥を平定し、タリバン政権が生まれました。
そこへサウジアラビアの富豪ウサマ・ビンラディンがやって来た。彼はアフガンゲリラとソ連軍の戦いに、自費で集めた部隊を率いて参加して英雄となり、湾岸戦争でも彼の部隊は米軍主導の多国籍軍に加わった。だが戦争後も米軍がイスラムの聖地であるサウジに居座り基地を造るのに反発、私兵による反米活動を行った疑いで母国から追放され、対ソ戦の戦友が多いアフガニスタンに移住しました。