日本株一筋の投資家・桐谷広人さんが「米国株」を始めたワケ 次に狙うオススメ銘柄一覧付き

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 プロ棋士時代の1984年から株を始めた桐谷広人さん。以来、40年近く日本株一筋を通し、株主優待と配当で「365日投資生活」を送る投資家として知られている。そんな桐谷さんが「米国株」に浮気(?)し、「一番売れてる月刊マネー誌ZAiと作った桐谷さんの米国株入門」(ダイヤモンド社)も上梓した。なぜ今、米国株を始めたのか。

 ◇  ◇  ◇

 平成バブルやITバブルの崩壊、リーマン・ショックといった相場の浮き沈みをその都度、乗り越えてきた桐谷さん。

 資産は間もなく“4億円”に到達するというが、現在71歳の彼が今年になってから挑戦したのは「米国株」だ。

「米国株を始めたきっかけは、マツコ(・デラックス)さんの『月曜から夜ふかし』という番組のロケで米国ラスベガスのカジノに行ったときにルーレットで3500ドル儲けて、7年間、ドル紙幣のまま持っていたこと。それで米国株について周囲に聞いてみたら、1株、数千円から買えることを知りました。銘柄もコカ・コーラ、マクドナルド、ウォルト・ディズニー、コロナウイルスのワクチンを作ったファイザーなど、意外と身近だったので興味が湧いたんですね。それに米国は歴史的に、大恐慌、ブラックマンデー、リーマン・ショックと経験しましたが、株価は右肩上がりです。日本は1989年のバブルピークの平均株価の高値を超えていません。米国株なら将来の値上がりがまだまだ期待できると思ったのです」

 ちなみに、米NASDAQ(総合)の平均株価は今年8月までの過去15年間に約7倍に高騰中(日経平均は1.8倍)。中でも、2006年からの過去15年で、「アマゾン・ドット・コム」は約77倍、「アップル」は約51倍、「アルファベット」(Google)は約11倍、「マイクロソフト」は約10倍に株価が値上がりしている。

「私は日本株でも、《配当利回りランキング》をチェックして投資していますから、保有するのは株主への配当に積極的で高利回りの銘柄が多い。増配を前提としている企業かどうかも決め手のひとつです。また、有名な『ダウの犬投資法』をやってみたい! というのもありました。これは、NYダウの中から配当の高い銘柄を上から順番にランキングして、上位5~10銘柄を均等に購入する投資法です。年末に銘柄を見直してリバランス(再配分)しながら、繰り返しやることで好成績が得られるとされます。配当金は再投資。現在、挑戦中ですよ」

 売買手数料もネット証券を利用すれば日本株と同じくらい安く、たとえばマネックス証券(米国株4224銘柄・8月10日時点=以下同)、SBI証券(同4200銘柄)、楽天証券(同3951銘柄)は、低い手数料から始められる。

初心者が証券会社を選ぶポイント

 桐谷さんによると、米国株を始めるにあたっての証券会社を選ぶコツは3つ。

①米国株は証券会社によって取り扱う銘柄が異なる。日本株は上場銘柄ならすべて買えるのが一般的だが、米国株で有名大型株以外も考えているなら取り扱いの有無を事前にチェックする。

②為替手数料は別にかかる。ちなみにマネックス証券は円から米ドルの買い付けは現在無料になっている。SBI証券、楽天証券ともに0.25%となっている。

③注文画面の分かりやすさ。楽天証券は日本株と同じスマホアプリで注文できる。同じ口座で一元管理できるのもいい。マネックス証券は24時間注文が可能で、銘柄情報やチャートなどが充実している。そして、桐谷さんが取引しているのが、使い慣れているSBI証券。日本株とは別になるが、スマホアプリから注文できる。使い慣れている証券会社で米国株口座を開くのもいいだろう。

非課税NISAでも購入可能

 またネット証券なら、証券総合口座を開くことで、日本株口座と外国株口座(米国株)を開くことができる。

 たとえば、SBI証券の場合、サイトのトップ画面から「口座開設」をクリック、メールアドレスの登録をして、送られてきた認証コードを入力する。住所や生年月日など基本情報を入力し、口座の種類やNISA口座の開設も選択する。ネットで口座開設する場合、本人確認書類(写真付きマイナンバーカードなど)をサイト経由でアップロードするだけと簡単だ。

「初めて株の口座を開くなら、『特定口座の源泉徴収あり』を選ぶのがコツ。売買履歴の書類を証券会社が作ってくれて、税金の計算もして差し引いてくれますから、確定申告も不要です。非課税口座のNISAは米国株も売買できます(購入限度額は年間120万円)」

 一方、日本株の売買単位は100株だが、米国株は1株から買える。

イチオシは携帯市場でシェア4割の「ベライゾン」

 桐谷さんが買ったおすすめ株は何か?

「米国の携帯市場でシェア4割の『ベライゾン・コミュニケーションズ』です。10株購入しました。通信大手で安定的な収益が見込めますし、5Gモデルで先行しているので、通信料収入が増加する見込みです。そのほか、少額の有名株から始めてみるといいですね。たとえば、『コカ・コーラ』や『マクドナルド』は日本株でも所有しているので、馴染みのある銘柄は安心ですね。お気に入りがあっても1銘柄に集中せずに複数の銘柄に分散させる方がいいです。そのほか、選び方としては、安定して高配当の株。景気の影響を受けにくい業種などで減配リスクの低いもの。米国では大型安定高配当株でも年率3~5%程度で増配を続けている銘柄が多いです。次に名投資家のバフェット氏が保有する高配当株。私は会社の業績を分析するのが得意ではないので、株の大富豪の最近買った株をチェックしています。『ベライゾン・コミュニケーションズ』は20年にバフェット氏も購入しています」

【別表】は、桐谷さんが次に狙っている銘柄だ。

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