重道武司
著者のコラム一覧
重道武司経済ジャーナリスト

1957年鳥取県倉吉市生まれ。84年フジサンケイグループ傘下の経済紙「日本工業新聞」(現フジサンケイビジネスアイ)の記者となり、千葉支局を振出しに鉄鋼、自動車、総合電機、財界、金融、エネルギー(電力・石油・ガス)などの業界を担当。2000年外資系通信社に転じた後、02年からフリーに。得意分野は通信社時代を含めて在籍足掛け7年にも及んだ日銀記者クラブ時代に人脈を培った金融。自動車業界にも強い。

大幸薬品21年12月期は赤字転落…クレベリンの大増産が“裏目”に

公開日: 更新日:

 吹き鳴らした進軍ラッパはあえなく不発に終わったようだ。「ラッパのマークの正露丸」で知られる大幸薬品が2021年12月期業績予想の大幅下方修正を迫られた。当初、31億円の黒字を見込んでいた最終損益は一転、28億円の赤字に転落。20円を計画していた年間配当も見送り、無配に沈む。

 大誤算の主因となったのが「クレベリン」だ。二酸化塩素を空中に噴霧して使う空間除菌剤で、これが新型コロナウイルスの感染予防効果があるなどと喧伝されて昨年「バカ売れ」(業界筋)。今年以降もこの勢いが続くとみて大増産に打って出たところがまったくの当て外れで、ブームが急失速してしまったのだ。

 何しろ総事業費25億円を投じて大阪・茨木市に新工場を建設。生産能力を従来の10倍に引き上げ、製品在庫を「これまでの2~3倍に積み上げていた」(関係者)というのだからたまらない。過剰在庫の評価減計上を余儀なくされて営業損益は当初見込んだ45億円の黒字から20億円の赤字に。工場は4月から稼働停止に追い込まれ、それに伴う関連費用や生産設備に関する減損損失の計上も強いられる。期初に220億円を当て込んでいた売上高は100億円近く下振れし、125億円にとどまる見通しだ。

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