有森隆
著者のコラム一覧
有森隆経済ジャーナリスト

早稲田大学文学部卒。30年間全国紙で経済記者を務めた。経済・産業界での豊富な人脈を生かし、経済事件などをテーマに精力的な取材・執筆活動を続けている。著書は「企業舎弟闇の抗争」(講談社+α文庫)、「ネットバブル」「日本企業モラルハザード史」(以上、文春新書)、「住友銀行暗黒史」「日産独裁経営と権力抗争の末路」(以上、さくら舎)、「プロ経営者の時代」(千倉書房)など多数。

はるやまHD<上>創業家の内部対立が表面化、姉が弟の取締役退任を要求

公開日: 更新日:

 今年は経営権を巡る第2ラウンドだったわけだ。創業家側は不正防止のため岡山地裁に総会の招集手続きや決議方法を調査する検査役を選任するよう申し立てた。会社側は裁判所の指示に従い、岡山ひかり法律事務所の森智幸弁護士を検査役に選任した。

 正史社長側は、同業のAOKIの社長だった中村宏明氏(57)をスカウトし、今年の株主総会で代表取締役社長に就任させる段取りだった。正史氏は代表権のない取締役会長になるという一連の人事案を株主総会に諮り、内紛の幕引きを図った。

 だが、創業家側は「(正史氏が)役員として会社にいる限り影響力は残る。弟を入れない取締役体制の構築が会社再建の第一歩」と主張。岩渕氏の名前で手紙を出し、個人株主や取引先に、会社提案に反対票を投じるよう呼び掛けた。

 第2位の株主の創業者・正次氏(持ち株比率10.77%)、8位の岩渕典子氏(同2.24%)など、一族は個人名義で24.37%(21年3月31日時点)の株式を支配していた。

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