投資家心理が先読みできる「恐怖指数」は上昇しても低すぎても怖い
株投資をしている人なら、「恐怖指数」という言葉に接したことがあるだろう。ネット記事などで、米国市場の投資家心理を解説する場面で見かけると思うが、その詳しい内容はご存じ?
正式名称は「VIX指数」(Volatility Index)といい、シカゴ・オプション取引所がS&P500種株価指数を対象とするオプション取引の変動率をもとに算出、公表している指数である。簡単にいえば、将来の相場に対する投資家心理を反映する指数で、一般的には株安が懸念される局面で指数は上昇する。
VIX指数は平常時には10から20の間で推移することが多い。VIX指数が20とは「株価が今後30日間に上下5%の範囲で変動する」と、投資家が予想していることを示す。指数が25を超えると投資家の不安心理が高まった状態とされる。ちなみに7月16日の同指数は、「17.01」である。
VIX指数のランキングを見てみると、最高値は2008年10月のリーマン・ショック時の「89.53」で、2位が2020年3月のコロナ・ショック時の「85.47」である。いずれの時も、当時の株式市場の大混乱が思い出される。