中国関連株に注目 欧米との“新冷戦”の様相も投資家は冷静だ
7月1日、中国で共産党創設100周年の記念行事が盛大に挙行され、習近平国家主席は「中国の偉大な夢」に言及した。列強に支配された「半植民地」から世界2位の経済大国への成長を「歴史的突破」と誇った。
国連貿易開発会議(UNCTAD)は6月21日、「世界投資報告書2021」を発表。報告書では、中国向けの海外直接投資(FDI)は20年に6%増の1490億ドルに達し、投資額では世界2位に。一方、中国から海外への直接投資額は1330億ドルと安定し、世界最大規模となっている。
21年も投資拡大が見込まれる。山東省青島市の上海協力機構(SCO)地方経済貿易協力モデル区の越境信用プラットフォームが6月29日、正式に対外公開された。このプラットフォームは、中国とSCO諸国の間の初めての越境信用調査サービスプラットフォームである。SCOとは、01年6月に中国、ロシア、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、ウズベキスタンの共同で発足、17年にインドとパキスタンが加盟し8カ国になった多国間協力組織。中国は欧米との直接貿易が途絶えてもASEANやSCO経由で貿易が可能で、中国の経済成長は持続できよう。