ホンダはエンジン部品工場を閉鎖…EV化加速で淘汰は必至
ブラウン管から液晶へ、銀塩フィルムからデジカメそしてスマホへ。テレビやカメラにおける進化のプロセスは国の産業構造を大きく変え、業界のグローバル勢力図を瞬く間に塗り替えた。クルマの世界でも恐らく同じことが起こるに違いない。それを強く予見させるようなニュースといえるだろう。
ホンダが先週末、栃木県真岡市にある四輪車用エンジンやトランスミッションの部品工場を2025年に閉鎖すると発表した。電気自動車(EV)をはじめとしたクルマの電動化の進展に伴いエンジンや駆動系部品の生産が減少すると見込まれるためだ。工場に勤務する従業員約900人は順次、他の国内工場などに配置転換する。
閉鎖するのは「パワートレインユニット製造部」と呼ばれる生産拠点。1970年末にまずエンジンバルブの生産からスタート。その後クランクシャフトやドライブシャフトなどに生産品目を拡大し、ホンダの国内外の完成車工場に供給してきた。ただ近年は部品の海外現地調達化が進んで製造量が減少。生産体制の見直しや再編成が取り沙汰されていた。