有森隆
著者のコラム一覧
有森隆経済ジャーナリスト

早稲田大学文学部卒。30年間全国紙で経済記者を務めた。経済・産業界での豊富な人脈を生かし、経済事件などをテーマに精力的な取材・執筆活動を続けている。著書は「企業舎弟闇の抗争」(講談社+α文庫)、「ネットバブル」「日本企業モラルハザード史」(以上、文春新書)、「住友銀行暗黒史」「日産独裁経営と権力抗争の末路」(以上、さくら舎)、「プロ経営者の時代」(千倉書房)など多数。

楽天グループ<上>中国大手テンセントの出資が政治問題化

公開日: 更新日:

 三木谷浩史会長兼社長の起死回生の大勝負は成功するのだろうか?

 4月1日、社名を楽天グループに変更。第三者割当増資で2423億円を調達した。

 内訳は日本郵政が1500億円、中国ネット大手の騰訊控股(テンセント)グループが657億円、米小売り最大手ウォルマート・ストアーズが166億円を出資。ほかに、三木谷氏の息子や娘たちの資産管理会社・三木谷興産とスピリットが合わせて100億円を拠出した。日本郵政が楽天の発行済み株式の8・3%を保有する第4位の大株主、テンセントが同3・65%で第5位になった。

■「経済安保」の観点から

 テンセントの出資が「経済安保」の観点から楽天を揺るがす問題に発展した。菅義偉首相が渡米し、バイデン大統領との首脳会談を間近に控えており、首相官邸で開いた会議で「米政府の対応」がホットな議題となった。

 トランプ前大統領は今年1月、テンセントのアプリに関し、米国内の取引を禁じようと考え、大統領令に署名した。民間技術が軍事転用される恐れがある中国への情報漏洩を防止するのが目的で、「安全保障上の措置」と強調した。

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