小沢コージ
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小沢コージ自動車ジャーナリスト

雑誌、web、ラジオ、テレビなどで活躍中の自動車ジャーナリスト。『NAVI』編集部で鍛え、『SPA!』で育ち、現在『ベストカー』『webCG』『日経電子版』『週刊プレイボーイ』『CAR SENSOR EDGE』『MONOMAX』『carview』など連載多数。TBSラジオ『週刊自動車批評 小沢コージのカーグルメ』パーソナリティー。著書に『クルマ界のすごい12人』(新潮新書)、『車の運転が怖い人のためのドライブ上達読本』(宝島社)、『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた 27人のトビウオジャパン』(集英社)など。愛車はBMWミニとホンダN-BOXと、一時ロールスロイス。趣味はサッカーとスキーとテニス。横浜市出身。

7代目ベンツSクラスはオヤジを捨てずデジタル客も獲る!

公開日: 更新日:

メルセデス・ベンツSクラス(車両価格¥12,930,000/税込み~)

 高級車のメートル原器、メルセデス・ベンツSクラスが8年ぶりに生まれ変わった。Sクラスとしては7代目、1951年誕生のタイプ220から数えると13代目。実に70年間も世界の高級車界に君臨しているのが凄いが、新型で気になるのは独自の二刀流っぷりだ。オヤジファンを魅了する伝統的な高級車の味わいを延ばしつつ、驚くべき勢いでデジタル化も進んでいる。

 標準ボディーの全長×全幅×全高は5180×1920×1505mmへ拡大。ホイールベースも3.1m超えだ。

 しかし見た目は切れ長ヘッドライトが優しくなり、サイドはシンプルで優雅なプレスラインで構成され、リアのラインはクーペ並み。威厳を保ちつつ美しさが増した。

 パワートレインは3ℓ直6のガソリンとディーゼルの2種類。前者はマイルドハイブリッド化され、電動化も進むが基本はエンジンならでは力強さ、鼓動感を守った印象だ。

 かたや全長5m超ボディーながら後輪操舵機構のおかげで最小回転半径は5.4m。これは弟分のEクラス同等とかなり扱いやすい。

乗ってからのデジタル体験度が違う

 なにより走りが圧倒的。表面に柔らかいスポンジ層が付いた大型シートに座り、アクセルを踏み込むと後から巨人に押されるような分厚い加速感。そして路面の凹凸の踏みならしていくかのような滑らかな乗り心地。これだけでも従来からのSクラスファンは魅了されてしまうはず。

 しかし今回は乗ってからのデジタル体験度が違う。

 最初に目に付くのは、メルセデス初の12.8インチの真四角メディアディスプレイ。黒色の深みが美しいタッチ式の有機ELパネルで空調、ナビ、オーディオ、車両設定などほとんどの機能を集中操作できる。優れているのは画像処理技術で、現実映像に案内表示を重ねる「ARナビゲーション」や立体的なグラフィックを表示できる「3Dドライバーディスプレイ」「3Dコックピットディスプレイ」が面白い。

 また使い勝手はますますスマホ化し、指紋認証でドライバーを特定するのはもちろん、今回はパワーシートまでタッチ操作化した。

シートにはマッサージ機能が!

 エンタメ機能もパワーアップしていて、気に入ったのは「リラクゼーション」と名付けられたシートマッサージ機能。背もたれ内蔵の指圧機能の強さが増し、「ウェーブ」と呼ばれる独特微振動が気持ちいい。渋滞中もかなり楽しめそうだ。

 メルセデス自慢の音声認識機能「MBUX」も進化。今回は後席重視のSクラスに対応し、前後左右のどの位置の乗客が発声しているかを聞き分けられる。

 先進安全も凄く、フロントマルチモードレーダー、フロントロングレンジレーダー、フロントステレオカメラ、後方マルチモードレーダー、360度カメラ、12個の超音波センサーを持ち、将来的にはレベル3自動運転も可能なレベル。

 伝統の高級車の味わいを伸ばしつつ、デジタル化したSクラス。価格以外は誰もが気に入っちゃいそうなクルマかもしれない。

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