EV車には限界が 「水素エンジン自動車」という第3の選択肢
「企業が水素エンジンを選択肢から外しているんです。また水素ステーションは全国130カ所だけで、ない県も。ガソリンスタンドは半径5キロ以内に2000台の乗用車があれば商業的に成り立つとされる。大型トラックなら40台分。近隣の大手運送会社が水素エンジン車に切り替えれば、十分ペイできる。需要が増えれば水素の高い運送コストも下げられます」
自動車業界は、さまざまな種類の企業で成り立っており、どこかひとつでも欠ければ成り立たないという固有の事情もある。
「水素エンジンはドイツやフォードですでに先行事例があります。かつて日本の半導体はコストダウンで徹底的に潰された。水素エンジンも早く開発しなければ手遅れになる」
課題は横たわるが、エンジンが残れば、自動車部品産業や整備士らの雇用も守られるはずだ。