BMW 4シリーズクーペの大胆顔ヂカラ革命についていけるか
BMW 4シリーズクーペ(車両価格:¥5,770,000/税込み~)
カーデザインは常に挑戦だ。変わらぬ美しさはもちろん、他にないインパクトや主張も求められるが、BMWが再び新たなチャレンジを挑んできた。2代目新型4シリーズクーペである。今回かつてない自動車フェース革命=“顔ヂカラ”勝負に挑んできたのだ。
驚きは問答無用の超特大フロントグリル。BMWといえば四角横並びのキドニーグリルで有名。近年拡大化する一方ではあったが、今回はレベルがハンパじゃない。もはや顔中がソレ。バンパーを上下に突き破っているのはもちろん異様に巨大化している。しかも形状がまさにリンゴというか巨大な鼻だから凄い。
一方それ以外はいつもの流麗なBMWクーペだ。サイド、リア共にスポーティーなプレスラインが入っているが過剰さはない。
BMWならではの味わい健在
走りはベースとなったミディアムFRセダン、3シリーズを研ぎすませたもの。サイズは全長×全幅×全高=4775×1850×1395mmと大きく、大人4人がしっかり座れるが走りにダルさは一切ない。
車種は500万円台で買える2ℓ直4ターボモデルと、1000万円以上する3ℓ直6ターボモデルがあり、今回乗れたのは後者だけだが、味わいはまさに上質なスポーツカー。パワースペックは最高出力が387PSで最大トルクが500Nmと物凄い。0-100km/h加速も4.5秒と圧倒的で、日本で乗るには十分以上のパフォーマンスを発揮する。
乗り心地は硬めだが、路面の継ぎ目を見事に吸収するしなやかさを持ち、最大の特長はスポーティーでありながら滑らかさもある、なんともいえないステアリングフィール。メルセデス・ベンツの盤石感、トヨタ・クラウンのしっとり感とも違った、BMWならではの味わい。
真っ直ぐ走っているだけでも楽しい
加速フィーリングも、イマドキ珍しい直列6気筒ならではの力強さ、伸びの素晴らしさを持ち、真っ直ぐ走っているだけでも楽しいし、峠道を駆け抜けてももちろん楽しい。
インテリアの質感も高く、キャラメル色の本革シート生地やアルミ調パーツ、カーボン調パネルは上質かつスポーティー。BMWならではの世界観だ。
居住性もなかなかで本格スポーツクーペでありながら、リアシート足元はゆったりしているし、ラゲッジにフルサイズのゴルフバッグを2つ搭載可能。カッコと走りだけを優先したそこらのクーペとは違うのだ。
しかしやはり気になるのは、かつてないインパクトある顔。アナタはこの大胆チャレンジについて行けるか?