証券会社の「投資判断」や「目標株価」は信じていいのか
株価情報のニュースなどで、「○×証券が△□の投資判断を引き上げ、目標価格を○○○円に」などの表記を見かけると思います。参考にして儲けた方もいらっしゃるのでは。今回はその裏側についてです。
巷間では証券会社がある銘柄の買い推奨をすると、自己売買部門が先回りして買い、株価が上昇すると売却して儲けているともいわれます。でも今はコンプライアンスが徹底し、部門間にはファイアウオールが設けられ、できないようになっています。
もちろん昔はすごかったです。
1980年代後半のバブル期、大手証券会社は「シナリオ営業」により、株式の「大量推奨販売」を行っていました。例えば、「ウオーターフロント再開発により、東京湾岸に土地を所有する企業の価値が上がる」というシナリオで、「推奨銘柄(石川島播磨、東京ガス、日本鋼管など)」と、大まかな「目標株価」を決め、営業部隊が推奨銘柄を一斉に顧客に勧誘・販売しました。
さらに友好関係にある準大手証券や中小証券会社も販売に巻き込み、その株価を力ずくで上昇させたものです。