コロナ相場は20年前と類似 ITバブルと崩壊からの教訓は?
3万円を突破したコロナ相場は、米国株市場に揺さぶられ、乱高下している。日本株の6割は海外の投資家が買っているのだから、その連動ぶりは半端ない。
つまり、米国株が上昇を続けたり、高値をキープしたりしている間は日本の株高も安心ということだが、だからこそ、米国株の暴落の兆しには気をつけてほしい。とくにGAFA株などが絶好調のナスダック市場の動きからは目が離せない。
思い出すのは1990年代後半から始まったITバブルだ。あのバブルには伏線があって、世界経済はアジア通貨危機やロシア財政危機で混乱。さらに巨大ヘッジファンドLTCMの破綻危機などが迫り、米FRBは3カ月連続で利下げを実施。これが株バブルに火をつけた。
当時、インターネット関連の新興企業が次々と起業していて、それらの株に人気が集中。ナスダック指数は96年は1000前後だったが、あっという間に1500、2000を突破し、4年後の2000年3月に指数は5倍の5048までハネ上がったものだ。
一方、その前年からFRBが市場の過熱感を冷やそうと金融引き締めを始めたことで、“高所恐怖症”の投資家たちは00年4月から売りに転じ、01年の同時多発テロがダメ押しになり、ナスダック指数は02年には再び1000台まで暴落したのである。