小沢コージ
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小沢コージ自動車ジャーナリスト

雑誌、web、ラジオ、テレビなどで活躍中の自動車ジャーナリスト。『NAVI』編集部で鍛え、『SPA!』で育ち、現在『ベストカー』『webCG』『日経電子版』『週刊プレイボーイ』『CAR SENSOR EDGE』『MONOMAX』『carview』など連載多数。TBSラジオ『週刊自動車批評 小沢コージのカーグルメ』パーソナリティー。著書に『クルマ界のすごい12人』(新潮新書)、『車の運転が怖い人のためのドライブ上達読本』(宝島社)、『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた 27人のトビウオジャパン』(集英社)など。愛車はBMWミニとホンダN-BOXと、一時ロールスロイス。趣味はサッカーとスキーとテニス。横浜市出身。

新型マツダCX-5が“ペダルの重さ”にトコトンこだわったナゼ

公開日: 更新日:

マツダCX-5(車両価格:¥2,678,500/税込み~)

 長年、新車試乗をやっているが、これほど律儀でマニアックな改良は初めてかもしれない。それは昨年12月デビューの新型CX-5。ご存知マツダの最量販ミディアムSUVだが、2017年のデビューから3年経つなか、今回で4回目の商品改良と来る。

 細かくマメにアップデートするのが最近のマツダ流だが、今回は特に細かい。外観は初期型と全く変わらずなのに、人気の2.2ℓディーゼルターボをわずか10ps、190psから200psに最高出力をパワーアップしたうえ、出力特性を最適化。自慢の6ATの制御プログラムも変えてレスポンスを良くし、特にガソリン車に関してはスポーツモードまでプログラム変更。

 同時にインテリアのコネクティッド性能を強化。自慢のマツダコネクトが新世代になりモニターがインチアップした上、繊細なフルデジタル画像が得られるようになった。

たかがペダル、されどペダル

 だが、白眉はここからだ。なんと前代未聞のアクセルペダルの重さ最適化を行っており、しかもディーゼル車のみ約20%重くしてある。なんだ? それだけかよ! と言うなかれ。走りに異様なレベルでこだわるマツダは、いままで「理想のアクセルペダルの重さ」を追究し、コンパクト系からラージ系、ディーゼル車からガソリン車まで基本同じオルガンペダル形状、重さを採用していた。

 だが今回、綿密なオーナー調査や人間研究を重ねていった結果、ディーゼル車に限ってはペダルに対する加速レスポンスが遅れ気味なのと、出力トルクが太すぎるあまり「踏みすぎては緩める」現象を繰り返しているのを発見。開発陣は最適化を図って重くしたのである。

 たかがペダル、されどペダル。実際に乗ってみると、まさにほど良い加速感。今まではペダルの軽さもあってつい踏みすぎていた現象がなくなり、ストレスのないスムーズな加速ができるように。言わば、食卓塩の容器の穴がほどよく小さくなり、出過ぎていた塩がほど良くなったような感じ。こんな原始的な改良で運転が上手くなったような気分が味わえるなんて、ヒョウタンからコマというか、少々ダマされた感じすらある。

今までにない発見がきっとある!

 さらに言うと、同じ車種なのにガソリン車とディーゼル車で重さの違うペダルを使うメーカーなんて他では聞いたことがない。

 だがそれこそが、今のマツダの真骨頂であり、他にはない人間研究が進んだ結果、他ではあり得ない商品改良がドンドン行われているのだ。

 そんなことどーでもいい、細かすぎるぜ! などと言うなかれ。ダマされたと思って、一度最新マツダ車に試乗してみて欲しい。きっと今までにない発見が1つはありますよ!

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