有森隆
著者のコラム一覧
有森隆経済ジャーナリスト

早稲田大学文学部卒。30年間全国紙で経済記者を務めた。経済・産業界での豊富な人脈を生かし、経済事件などをテーマに精力的な取材・執筆活動を続けている。著書は「企業舎弟闇の抗争」(講談社+α文庫)、「ネットバブル」「日本企業モラルハザード史」(以上、文春新書)、「住友銀行暗黒史」「日産独裁経営と権力抗争の末路」(以上、さくら舎)、「プロ経営者の時代」(千倉書房)など多数。

麻生<上>豊洲市場の東都水産に友好的TOB実施 争奪戦に注目

公開日: 更新日:

 麻生はどんな会社なのか。麻生太郎副総理兼財務相の親族企業である。明日掲載の〈下〉では麻生について詳しく触れる。

 TOBの背景を簡潔に述べておく。日本の台所である東京都中央卸売市場豊洲市場(東京・江東区)には国内外から500種以上の魚介類が集まり、毎日1万人以上の大卸や仲卸業者、買参人(市場で卸売業者から買うことを認められた人)ら、プロが往来する世界最大の魚市場だ。

 豊洲市場は2018年、築地を離れ最新施設として開場した。市場開設者の東京都は5年間で水産物の取扱量を1・5倍に増やす目標を掲げたが現状は厳しい。豊洲の19年の取扱量は34万トンと築地のころより1割少なく、1987年のピーク時の半分に減った。

 これは市場外流通が増えたことによる。商社や大手水産会社が海外から大量に水産物を直接買い付け、外食チェーンやスーパーなどに販売しているからだ。

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