有森隆
著者のコラム一覧
有森隆経済ジャーナリスト

早稲田大学文学部卒。30年間全国紙で経済記者を務めた。経済・産業界での豊富な人脈を生かし、経済事件などをテーマに精力的な取材・執筆活動を続けている。著書は「企業舎弟闇の抗争」(講談社+α文庫)、「ネットバブル」「日本企業モラルハザード史」(以上、文春新書)、「住友銀行暗黒史」「日産独裁経営と権力抗争の末路」(以上、さくら舎)、「プロ経営者の時代」(千倉書房)など多数。

麻生<上>豊洲市場の東都水産に友好的TOB実施 争奪戦に注目

公開日: 更新日:

 東都水産の争奪戦は熾烈だ。三陽に対抗して第2位株主のヨンキュウ(ジャスダック上場)が東都水産株を買い増した。11月25日には保有比率を14・02%に高め(それまでは10・16%)、筆頭株主に躍り出た。

 養殖業者に養殖用の稚魚や飼料を届け、鮮魚販売と2本柱のヨンキュウは今年3月、マルハニチロと資本提携した。マルハニチロも東都水産株を8・08%(20年9月末時点)持っており、ヨンキュウとマルハニチロで持ち株比率は22・10%に達する。

 今回、麻生が東都水産株の3分の1超の取得を目指し、友好的TOBを実施するのは、ヨンキュウ=マルハニチロ連合に対抗する狙いがある。首尾よくTOBは成立するのだろうか。

 麻生はどんな会社なのか。麻生太郎副総理兼財務相の親族企業である。明日掲載の〈下〉では麻生について詳しく触れる。

 TOBの背景を簡潔に述べておく。日本の台所である東京都中央卸売市場豊洲市場(東京・江東区)には国内外から500種以上の魚介類が集まり、毎日1万人以上の大卸や仲卸業者、買参人(市場で卸売業者から買うことを認められた人)ら、プロが往来する世界最大の魚市場だ。

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