世界金融機関に激震 米財務省「フィンセン文書」とは?
9月21日、世界の大手金融機関による総額2兆ドルもの不正資金のマネーロンダリング(資金洗浄)などの事実がフィンセン(FinCEN)文書として漏洩、公開されたことが世界中で報道され欧州株が急落しました。
その内容は国際的な金融機関などが隠してきた次のような不正取引の実態です。
●金融機関が詐欺に利用されていると知りながら放置
●金融機関が真の所有者を把握しないまま送金
●金融機関がテロ組織の資金源となる銀行への資金移動を認めていた
金融機関は法律上、顧客の本人確認を徹底し、犯罪者かどうかの確認業務が必要ですが、これを無視したことなどが暴露されたのです。
フィンセンはアメリカ財務省の金融犯罪取り締まりネットワークのことで、フィンセン文書は2500件以上のファイルからなり、顧客の不審な動きとして米金融当局に送られたものです。米ドル建ての不審な取引については、アメリカ国外の取引でもフィンセンへの報告義務があります。