ツルハHD<上>ドラッグイレブン買収で業界再編の目玉になる
コロナ禍、ドラッグストア業界の再編が加速する。
ツルハホールディングス(HD)はJR九州傘下のJR九州ドラッグイレブン(福岡県大野城市)の発行済み株式の51%を5月28日付で取得し、連結子会社とした。買収額は非公表。JR九州は引き続き49%の株式を保有し、持ち分法適用会社とする。JR九州ドラッグイレブンの2019年2月期の売上高は519億円、純利益は6億円。九州を中心に20年2月末時点で228店舗を展開する。
地元・西日本新聞(5月1日付朝刊)は、こう報じた。
〈JR九州によると、株式譲渡は昨年春から検討を始め、複数社が候補に挙がったが、駅内や郊外型など多様な出店形態を尊重する姿勢で、規模の優位性を生かせるツルハHDが最適と判断した。屋号は維持するという〉
JR九州が複数の買収先候補からツルハHDを選んだ決め手は、ドラッグイレブンがかつてはツルハのグループ会社だったからだ。ドラッグイレブンは1999年、ジャスコ(現イオン)、ツルハと業務提携を結び、ハピコムに参加した。ハピコムは現在、21社、全国5000店のドラッグストア・調剤薬局で構成され、イオンのプライベートブランド(PB)商品を扱う国内最大級のドラッグストア連合である。