楽観視せずに最悪を想定 相場の基本は政府発表を疑うこと
新型コロナウイルスは中国経済に大打撃ですが、日本株はいったん下落後、上昇しました。今の「不景気の株高」の時期は、景気悪化材料が米国の金融緩和の期待となり、株価上昇することが多くなります。そして、米国株と世界の株は連動するので「新型コロナウイルスで株価下落」と「米国の金融緩和で株価上昇」の綱引き状態です。
先週、米疾病対策センターのロバート・レッドフィールド所長は、新型コロナウイルスが米国内で広範に感染が拡大する最悪の事態に備えた準備を進めてきたことと、ウイルスが来年以降にも残り続ける可能性を示唆しました。だんだん新型コロナウイルスの世界への拡大が強く意識されるようになってきているので、株価下落圧力は強くなる方向です。
前回、「報道を信じてはいけない」という話を書きましたが「政府の発表や方針を信じてはいけない」という視点も大切です。当初、新型コロナウイルスは「人から人へは感染しない」などの間違った認識や楽観的な認識から水際対策をしなかったことで感染が広がりました。