ユニクロ“オシャレ雑誌”創刊で中高価格帯アパレル戦々恐々
ユニクロやZARAなど、企画から生産、販売を一貫して行うSPA(製造小売り)が低価格高品質を武器にアパレル業界を席巻。百貨店などに入っていたアパレル企業が大きな打撃を受けてきた。ここにきて、さらなる地殻変動が起ころうとしているという。
「ユニクロが年2回フリーマガジンを発行することになり、先月リリースされた創刊号(秋冬号)が今、話題になっています。この媒体で紹介されているアイテムが中高価格帯ブランドの商品とかぶる上、当然ユニクロの方が安いわけですから、かなり危機感を持っています」(大手アパレル関係者)
このフリーマガジン「LifeWear magazine」は、雑誌「ポパイ」(マガジンハウス)の元編集長、木下孝浩氏がユニクロに移籍し、クリエイティブディレクターに就任し実現したものだ。木下氏は2012年にポパイの編集長に就任。“チープシック”“シティーボーイ”といった路線で「ポパイ」人気を復興させたやり手編集者だ。
「創刊号を見ると、まさに木下さんが編集長時代のポパイの世界観が広がっていました。ユニクロ製品を着た一般人をモデルに、ロサンゼルスのライフスタイルなどが特集されていますが、ここで紹介されているモノは、これまでセレクトショップで洋服を買っていたやや感度の高い層を意識していると思われます」(雑誌編集者)