早くも賛否両論 ユニクロ「週休3日制」導入“本当の狙い”
■文科省も検討する重要テーマ
文春訴訟とは、週刊文春と単行本「ユニクロ帝国の光と影」で店舗や工場の労働環境が批判されたとして、ユニクロが文春を訴え、2億2000万円の損害賠償を求めたもの。
その裁判資料として、全店長の残業を含む月間労働時間が240時間をわずかに下回るリストが提出されたが、実際には240時間をオーバーした分はサービス残業だったとされる。ブラックな過去が最高裁に認定されたらたまらない。
「週休3日制は、労働時間を1日単位ではなく、週や月単位でとらえる変形労働時間制がベースになります。だから、働く4日は10時間になり、残業も増えるでしょう。しかし、労働日数が減った分、1日当たりの労働時間が増えるのは当然。一連の制度改革で、社員の覚悟が決まり、新入社員も意識の高い人が集まるのです。そうなると、今後はブラック批判が収まります」(新田龍氏)
週休3日は、文科省が五輪イヤーに向けて検討している「夢ビジョン2020」に含まれる重要テーマのひとつ。それを真っ先に導入したら、世間へのアピールも強い。柳井正社長のもくろみ通りホワイト企業に生まれ変わるか。今後が見ものだ。