早朝から営業の分煙カフェが愛煙家のオアシスに…路上喫煙禁止で公衆喫煙所もない調布駅前の厳しい現実
1日の乗降客数が10万人近い京王線・調布駅。「映画のまち・調布」の玄関口である。2012年に地下化され、17年には商業施設が多数入る駅ビルがオープンし、駅前周辺はにぎやかな街となっている。
広場の一角に「路上等喫煙禁止区域」の掲示板が目に留まった。2019年7月に施行された調布市受動喫煙防止条例に基づき、調布駅をはじめ市内にある9つの駅の周辺が路上喫煙禁止区域となっているのだ。こうした規制は全国各地の自治体で実施されているが、駅前などには公衆喫煙所が設置されているケースが多い。
ところが、調布駅前には公衆喫煙所が見当たらない。かつてはあったのだが、条例施行の前年に撤去されてしまった。そのため、指導員がいない夜間などに路上喫煙やポイ捨てが後を絶たない。昨年2月には地元商店街が市議会に対し街の美化と喫煙者・非喫煙者双方への配慮を目的に、たばこ税の一部及び東京都の補助金を活用しての公衆喫煙所の設置・整備を求める陳情書を提出するといった動きもあった。