日本政府も後押しする「適性AV」の目的と名作への影響は…
近ごろアダルトビデオのパッケージに「適正AV」というシールが貼られるようになった。「適正」って? AVライターの東出タクミ氏が言う。
「これは、17年10月に設立された『AV人権倫理機構』という団体に加盟し、この団体が提唱するルールに沿って適正につくられた作品であることを示す証し。これまであった作品の内容に関する“審査済”の証しとは別のものです」
ことの発端は、16年春に国際人権NGOが告発したAV出演強要問題。政府も、毎年4月を被害防止月間にするなど対策に乗り出している。
そうした事態を受け、AV業界の健全化のために発足したのが先のAV人権倫理機構だ。
「ルールの詳細は明らかにされていませんが、一番の目的は女優の人権擁護です。撮影ごとに契約書が交わされます。ナンパものだったら、どうナンパするかなど撮影内容についても詳細に説明。女優が求めれば、メーカーからのギャラの総額を提示することも決められているようです」
過去の出演作品についても、販売から5年経てば、販売・配信を差し止めることができるようになった。