五反野「曙湯」2曲半4セット、20度の井戸水…昭和にタイムスリップした雰囲気に気分上がる
曙湯(東京・五反野)
銭湯関係者に「めっちゃイイよ」とすすめられた「曙湯」は、東武伊勢崎線五反野駅から住宅街を歩いて6分ほど。創業1936年。煙突がそびえる立派な唐破風造りで趣がある。
下足ロッカーの木札を手に番台のようなフロントへ。入浴料520円、サウナ代300円(タオルセット付き)を支払い、サウナ用バンドを受け取った。
格天井の脱衣場から真っ白で開放的な浴場に入ると、正面には満開の桜を前に富士山の爽やかなタイル画がドーン。これぞ銭湯。昭和にタイムスリップしたような雰囲気に気分が上がった。
地下約130メートルから湧出する井戸水を薪で焚いているそうだ。「元々、体を動かすのが好きな性分なんで」と3代目の森山篤さんは笑い、汗だくでボイラーに向かって薪をくべ続ける。
43度のあつ湯につかると、「あぁ~」と声が漏れた。丸みのある湯で、気がつけば目を閉じていた。湯船には上下2段のスーパージェットと背中や腰などにボボボの座風呂が1床ずつ。
42.5度の主浴槽には、ボディーマッサージと冷水枕でバイブラの寝風呂が1床ずつ。日替わりの薬湯はこの日はラベンダーで40度だった。
露天の岩風呂も楽しみたい。石灯籠と緑に囲まれた小さな庭園の池では、ニシキゴイが泳いでいた。風流な気分で40度に癒やされる。心身ともにリラックスしてサウナへGO。
ドアを開けると、フワッと快い熱風に包まれた。青い耐熱レンガのサ室は、上段ストレート、下段L字の2段ベンチに定員3人。白木造りでマットが丁寧に敷いてある。サウナ待ちすることはないそうだ。
上段の常連風紳士が瞑想を中断して横にずれてくれたので、礼を述べて隣にどっこいしょ。正面の遠赤外線ガスストーブがビシッビシッ。室温は100度弱だった。
間接照明1つのやや明るめの室内には、90年代を中心とした音楽が静かに流れる。12分計がなく、音楽の長さを目安に頑張ってみた。
肌にジンワリとくる熱さが心地いい。聞き覚えがあるものの、曲名もアーティストも分からない曲を聴きながら汗を流した。1曲目で汗がじんわり。2曲目で汗だくになって、3曲イケると思ったが、途中で断念。あぁ~、水風呂が恋しい。