「グリーンマン」は妄想のまま? 人間は光合成できるようにならないのか
1997年、日本テレビ系のバラエティー番組「ウッチャンナンチャンのウリナリ!!」の中で結成された、ポケットビスケッツという音楽グループが大人気でした。
ポケットビスケッツのメンバーだった漫才師のウド鈴木が、白いライダースーツに派手な緑のスカーフをまとい、髪を緑に染めて「GREEN MAN」なる歌を歌っていたことが印象に残っています。歌詞はよく覚えてはいませんが(「俺の唄を聴いてくれ!」とウド鈴木がシャウトしていたところだけ覚えています)、緑を基調とした風体(写真①)は印象に残りました。
■「グリーンマン」は妄想?
私たち動物の多くは、他の生き物を食べることによって、でんぷんなどのエネルギー源である有機物を得ています。それに対し植物は、光合成を行うことで二酸化炭素や水からでんぷんを合成しています。
もし私たちが葉緑体を表面の細胞に持っていて光合成をできるとするならば、どんな生活になるでしょう? ごはんやパンなどを食べずに生きられるかもしれないし、昼休みは栄養補給のために生徒が校庭で日なたぼっこをしているかもしれない--。そんな話を授業で冗談交じりにしてきました。
葉緑体を体の表面付近に持っていたら全身は緑色、まさに「グリーンマン」です。化粧品も美の基準もどうなってしまうだろうか、など妄想は広がるばかりでした。
突拍子もない冗談だと思われるかもしれませんが、実はそうとも言い切れません。葉緑体を実際に体内に持って生きている動物が存在するからです。