LGBTQ法可決にくすぶり続ける自民保守系の不満…理由は6.12安倍元首相「慰霊祭」だった
自民党内にはなお、不満がくすぶっている。LGBTQなど性的少数者への理解増進法案が9日の衆院内閣委員会で可決。13日にも衆院通過の見通しだが、自称・保守系議員の一部は本会議の採決で「党議拘束」を外すよう求め、造反も辞さない構えだ。
どうやら、このタイミングはバツが悪いらしい。理由は12日に東京「ホテルニューオータニ」で営まれる安倍元首相の「慰霊祭」だ。「桜を見る会」の前夜祭にも使用された「思い出の地」を会場に選んだ“粋な”主催者は「神道政治連盟」ーー。全国約8万社の神社を包括する「神社本庁」の政治団体だ。伝統的な家族観を重視し、LGBTQの権利擁護にも一貫して消極的な組織である。
主張を共有し合う神政連の「国会議員懇談会」には衆参264人の議員が所属。衆・参議長と18歳の女性との飲酒問題で離党した吉川赳衆院議員を除けば、全て自民党議員だ。亡くなるまで安倍元首相が会長を務めていた。
「慰霊祭は懇談会との共催。7月8日の一周忌の前なのは、この時期にもともと、懇談会との会合が設定されていたからです」(神政連の担当者)