新型コロナ感染者ジワリ拡大…回復後も「2年経っても苦しむ後遺症」には要注意
新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが「5類」に移行してから、8日でちょうど1カ月。日常生活はコロナ禍前に戻りつつあるが、コロナ感染者数はジワジワ増えている。
東京都が8日発表したモニタリング分析によると、「定点把握」に基づく都内の感染者数は、4日までの1週間で1医療機関あたり5.29人。前週3.96人から増加し、4週連続増となった。
福岡市の福岡大学付属大濠中学校・高等学校は、全校生徒2340人のうち約2割がコロナ陽性か陽性の疑いがあるとして、10日まで休校。3日に実施した体育祭をキッカケに、クラスターが発生したとみられている。
若者は重症化しにくいとはいえ、気を付けたいのが「後遺症」だ。年単位で苦しめられる恐れがある。
ドイツのアウクスブルク大の研究チームが、2020年11月から21年5月に陽性が判明したコロナ感染者を対象に、22年6月から同年11月にかけて後遺症について追跡調査を実施。5日に公表された論文によれば、入院しなかった患者304人のうち210人(69.1%)が、倦怠感や呼吸困難感、記憶障害や集中力の低下など、何らかの後遺症を訴えたという。