少子化対策「わずか30分で5000億円増額」の怪…亀裂入った公明党との“手打ち代”なのか
岸田首相が「異次元」と胸を張る少子化対策の概要が明らかになった。具体策や、財源についての考え方を示した「こども未来戦略方針」の素案が、1日発表された。2024年度からの3年間、新たに年3兆5000億円を投入するという。
霞が関を仰天させたのは、3兆円だったはずの規模が、突然、3兆5000億円へと5000億円も増えたことだ。財務省幹部は「わずか30分の間に5000億円という数字が突然出てきた」と驚いているという。岸田首相が5月31日、指示した結果だ。たった1日で予算規模が5000億円も積み増されたことに、さすがに立憲民主党の泉代表も「とんでもない打ち出し方だ。数字だけが躍っている」と批判している。
なぜ5000億円も増えたのか。「解散総選挙が近い証拠だ」「長男の更迭で下落した支持率をアップさせるためだ」──といった解説が流れているが、さらに「亀裂が入った公明党との“手打ち代”ではないか」との臆測も飛んでいる。
公明党の議員団は29日、わざわざ首相官邸を訪ねて首相と会い、公明党が求める「少子化対策」を伝えている。その時、公明党が提言した<高等教育費用の負担軽減><貧困、障害児・医療的ケア児への支援>といった対策が、1日発表された「こども未来戦略方針」の素案にことごとく入っているのだ。