マイナポイント手続き、銀行窓口の統廃合…進むデジタルシフトは高齢者置き去りのまま
公金受取口座や健康保険証と紐づける際の誤登録、他人の住民票の誤交付など、トラブル続きのマイナンバーカード。不満が多く聞かれるのが、今年2月末に申請期限を迎えたカード取得に伴う合計2万円分のマイナポイント付与の手続き(期限は9月末)だ。
選択した決済サービスの利用、チャージ金額に応じて最大5000円分、健康保険証としての利用登録、公金受取口座の登録完了でそれぞれ7500円分のマイナポイントが付与される。これらはスマホやコンビニATMなどで手続きすることになっているが……。
《自分では手続きできなかったので、携帯ショップで教えてもらって申請した》《知り合いに手伝ってもらって手続きできたものの、スマホ決済が苦手でポイントを使えていない》といった声も聞こえてくる。
「マイナポイントの手続きだけでなくQRコード決済やそれに伴うポイント付与、クーポン利用など、近年のデジタル化で、高齢者を中心に本来得られるはずの便益を享受できていない人は少なくありません」(経済ジャーナリスト)
銀行が進める支店やATMの統廃合の影響も小さくない。三菱UFJ銀行が10月2日から振込手数料の値上げを発表。他行口座への店頭窓口からの振り込みは一律990円に、ATMから現金での振り込みは一律880円となり、最大で500円ほど値上げされる。