東京21区議選の結果に自民真っ青…首都圏の議席壊滅危機で衆院解散に急ブレーキ
岸田政権に対する「中間評価」の意味合いを持つ衆参5補欠選挙で、自民党は「4勝1敗」。勝敗ラインの「3勝2敗」を上回り、永田町の焦点は「岸田首相がいつ解散・総選挙に踏み切るのか」に移っている。とはいえ、山口4区以外は苦戦を強いられた末の薄氷の勝利で、党内に祝勝ムードはない。むしろ、今回の投票傾向から「総選挙の議席激減」を危ぶむ声すら上がっている。
「とにかく、ウチへの票の出方が悪すぎる」と言うのは、ある自民党関係者だ。東京21区議選の結果に青ざめたという。自民は21区議選に計295人の公認候補を立て、70人が落選。16人中7人と候補の半数近くが敗れた杉並をはじめ、各区で議席を取りこぼした。
落選者で目立つのは当選3回以上の中堅・ベテランだ。それだけ新陳代謝を求める有権者が多い証拠だが、自民新人の初当選組は江東区の井川諒太郎候補(31)など40人にとどまり、改選前から総獲得議席を10減らした。
「結果以上に内容が乏しい。世田谷は、日本維新の会の現職がトップ当選。3位も維新の新人でそれぞれ、約1万4000票と約1万2000票を獲得したのに、ウチで最も順位の高い7位の37歳新人女性は約6800票止まり。定数50で14人が当選したが、順位は中間以降に固まり、立憲にも水をあけられた。目黒も維新の新人がトップ。ウチの最高は7位で獲得票数はトップの半数以下です。中野にいたってはトップ10入りすらできず、最高は14位。千代田、墨田、豊島でトップ当選を果たしたとはいえ、圧勝した選挙区は1つもなかった」(自民党関係者)