ON・OFFイケる“ドレス顔スニーカー”の名作が復刻、ラフな足元がはばかられるときに役立つ
最近は、革靴の見た目にスニーカーの靴底を組み合わせた靴が各メーカーから登場している。スーツが似合うウイングチップも、靴底はウレタン素材で履き心地はフワフワ。そのままジョギングできるぐらい軽やかなのだ。
ドレス靴にスニーカーの履き心地を組み合わせた最初の靴は、アメリカのロックポートだ。1971年、ボストンで誕生し、「世界一履きやすい革靴」を合言葉に、革靴のアッパーにスニーカーのソールをマッチさせ、フォーマルな外見で歩きやすい「ウオーキングシューズ」という新たなカテゴリーを作り出した。
83年に発売された「ドレスポーツ」コレクションでは、完全なる革靴の見た目でスニーカーの履き心地を実現。90年には当時の副社長が、この靴を履いてニューヨークマラソンを完走するという偉業も成し遂げているだけに、その機能性は十分高い。
ロックポートの名品といえば、2001年に発売された「オープンロードタコニック」(写真)だろう。
当時、オンオフ兼用のハイブリッドシューズはまだ珍しく、アッパーにはイタリアのドレスシューズに使われるような高級感あるアンティーク調レザーが採用された。つま先には焦がしたような加工がされて、革靴同様、磨きあげることで味わいも増す。長く愛用できるドレス顔のスニーカーというコンセプトも画期的だった。ご存じの方も多いはず。