滝田誠一郎
著者のコラム一覧
滝田誠一郎ノンフィクション作家

1955年東京都生まれ、青山学院大法学部卒。ヒューマン・ドキュメンタリー作品を数多く手がける一方で、ジャーナリストとして雇用・人事問題を取材。著書に「開高健名言辞典 漂えど沈ます」(小学館)、「消せるボールペン30年の開発物語」(小学館新書)、「IT起業家10人の10年」(講談社)などがある。

喜代村(すしざんまい)木村清さん(4)嵐に襲われ船の上で1週間、死を覚悟した瞬間も

公開日: 更新日:

魚獲り

 七つの海を股にかけてマグロを追い求めてきた木村さん(1952年生まれ)は、ときには命からがらというような危険な目に遭ったこともあるという。

 大西洋クロマグロを求めてアイルランドの港から出航したときがまさにそうだった。

「知り合いの船長の船に乗るつもりが、船長が休暇で遊びに行ってしまっていて、別の人が船長を務めることになった。その代理の船長が計器を読み間違えてストーム(嵐)とストームに挟まれて身動き取れなくなったんですよ。ストームが北へ上がると船も北へ上がる。逆らうと船がひっくり返っちゃいますから。そんな状態が1週間以上。船が波の上に乗り上げるとスクリューがビャアーと空回りして、そこからドーンと5メートルくらい落っこちて。その繰り返し。死を覚悟するような瞬間もありましたよ。さいわいみんな無事に帰港することができましたけど」

 このとき北大西洋上に吹き荒れた巨大な嵐を題材にして製作されたのが映画「パーフェクトストーム」(ジョージ・クルーニー主演/米国/2000年)だと木村さん。そう聞かされると、改めて木村さんが体験したことの恐ろしさを感じさせられるというものだ。

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