大阪万博ピンチ! 新国立の“悪夢”再び、デザインが独創的過ぎて「主要会場」が造れない
あの「悪夢」が再びだ。大阪では知事選と市長選を併せた「ダブル選」の真っただ中。その争点に浮上しつつあるのは大阪・関西万博の入札不調問題だ。主要会場の建築工事の入札で不成立のケースが相次ぎ、2025年4月の開幕までの完成すら危ぶまれている。
運営主体の日本国際博覧会協会は30日、開会式を予定する「大催事場」の工事を再々公告。過去2回の入札は予定価格内での応札者はゼロだ。昨年12月の2回目には予定価格を初回(同年7月)から約1.5倍増の約71.2億円まで引き上げたのに、誰も手を出さなかった。
大催事場の中心部に設ける「テーマ館」(パビリオン)の入札も不調続き。各界の著名人たちがプロデュースする独自のパビリオンは「万博の顔」だ。しかし、計6件に及ぶ工事の初回入札はオール不成立。うち2件は今月の再入札でようやく落札されたが、基本設計と予定価格の見直しを強いられた結果だ。
「落札された生物学者・福岡伸一氏のパビリオンは、施設の管理棟を3階建てから平屋に変更。展示棟の空調設備を縮小するため、屋根素材を変えて温度上昇を防ぐなど仕様を改めました。それでも予定価格は当初から約2億円増の約14.1億円に上昇。今月3日に再公告した放送作家・小山薫堂氏のパビリオンも、予定価格は約12.6億円で当初より約3億円ほど増えています」(万博協会関係者)