髙橋裕樹
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髙橋裕樹弁護士

「すべては依頼者の笑顔のために」がモットー。3000件を超す法律相談実績を持ち、相続や離婚といった身近な法律問題から刑事事件、企業法務まで何でもこなすオールマイティーな“戦う弁護士”。裁判員裁判4連続無罪の偉業を成し遂げた実績を持つ。アトム市川船橋法律事務所。

検察審査会って何? 元陸上自衛官の強制わいせつ事件が「不起訴不当」で逆転起訴に

公開日: 更新日:

 今月17日、福島地検は元陸上自衛官の男性3人を、強制わいせつの罪で起訴しました。この起訴には二転三転がありました。当初、被害者女性が被害届を提出したものの、検察官の判断で不起訴。これを不当とした被害者女性の申し立てを受け、去年9月に検察審査会が捜査が不十分であったことを理由に「不起訴不当」と議決したため、検察が再捜査した結果、当初の判断とは異なり、起訴することになったという経緯です。

 基本的に、検察官が事件について不起訴と判断してしまうと、その事件についてはこれ以上の捜査がされず、容疑者が裁判にかけられて有罪・無罪の判断をする土俵に上がることもなく、事件は終了してしまいます。

 このように、検察官は犯人が処罰されるか否かの判断の一端を担っています。

 そのような制度設計の中で、検察庁が独善に陥らないよう、裁判員制度と同様に、起訴・不起訴の段階にも民意を反映させようと導入されているのが検察審査会制度です。検察審査会では、国民の中からくじで選ばれた11人が、検察官が事件を起訴しなかったことの良し悪しを審査します。

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