セカンドライフの収入源は3つしかない 「豊かな老後」と「貧しい老後」の境目とは?
「就職経験は新卒で入社した会社で3年ほど。ずっとフリーランスで仕事をしてきました」
東京都在住の平野大樹氏(仮名・68)の仕事は映像関係。フリー業経験は40年を優に超える。テレビ局や広告代理店などから映像関連の仕事を請け負い、自作も発表してきた。業界でも一定の評価を得ている。
「自由業ですから、体が動けなくなるまで仕事をするつもりです。ただ、仕事の収入があるうちはいいのですが、問題はそれが途絶えたとき。私が受け取る年金額は月額2万円程度なのです」
厚生年金は会社勤めの3年間分だけ。残りは国民年金だが、保険料の支払いは20年にも満たないという。
「収入があると映像機材を購入したり、作品づくりの経費にしたり、借金の返済に回したり。国民年金保険料の支払いは後回しにしていました」
収入が不安定だったこともあるが、不払いがたびたびあり、免除の期間も長かった。
「老後のことなど、あまり考えずに生活してきたので、貯蓄もほとんどありません」