高市大臣「信用できないなら質問するな」はアベ答弁ソックリ…「桜」前夜祭めぐる虚偽は118回に及んだ
「私が信用できないのであればもう質問しないでほしい」
放送法の政治的公平性に関する総務省行政文書を巡る15日の参院予算員会で、立憲民主党の杉尾秀哉議員に対して“逆切れ答弁”して批判の声が出ているのが高市早苗経済安全保障担当相だ。
杉尾議員は高市氏が総務相だった2015年2月13日の「大臣レク(説明)」の記録について質問。高市氏の答弁が二転三転していることから、「全く信用できない」と迫ったのだが、内容が不正確というのであれば高市氏も書面や記録で反論すればいいだけ。それが「発言が信用できないなら質問するな」では国会審議は成り立たないだろう。
立民はこの発言を問題視し、予算委散会後の理事会で高市氏の謝罪を要求する事態となったのだが、この異例の国会質疑の様子をどこかで見たと思ったら過去にもあった。安倍晋三元首相の後援会主催「桜を見る会 前夜祭」の疑惑についてのやり取りだ。
会費5000円で開催された前夜祭(夕食会)を巡っては、「夕食会の一部を後援会が負担したのでは」「公選法の買収に当たるのではないか」──など数々の疑惑が国会で指摘され、安倍氏側は「主催は安倍後援会だが、ホテルへの支払いは契約主体である参加者個人」「安倍事務所職員が参加者から会費を集めてホテルにまとめて渡し、ホテルは宛名が空欄の領収書を発行」などと説明していた。
ところが、立民の辻元清美衆院議員(当時)が会場のひとつだったANAインターコンチネンタルホテルに確認したところ、ホテル側は「(請求明細書を発行しなかったことは)ございません」と回答。さらに宛名が空欄の領収書発行も「ございません」と全否定したため、2020年2月の衆院予算委員会で追及。