「ルフィ」一味が逮捕されても詐欺被害は減らず…日中混合特殊詐欺グループは別動隊か
国内で被害総額5億円以上に上る特殊詐欺事件に関与したとみられる日本人と中国人の混合特殊詐欺グループも、「ルフィグループ」同様、フィリピンを拠点にして犯行を繰り返していた。
■フィリピンを拠点に被害総額5億円以上
大阪府警特殊詐欺捜査課は6日、住所不定、無職の西辰也(33)と自営業、中山ほのか(29)両容疑者を組織犯罪処罰法違反(犯罪収益授受)の疑いで逮捕した。2人は特殊詐欺グループの中心メンバーで、受け子や回収役が、高齢者からダマし取った現金を犯罪収益と知りながら、口座に振り込ませていた。
「当初、出し子や受け子、金庫番など約20人をパクったところ、ほとんどが東京在住の中国人やったから、背後にチャイニーズマフィアがおると思ったんや。ダマし取った現金は、日本に帰化した中国人の男が役員を務める東京の貴金属会社を通じて、中国に送金され、送金には暗号資産が使われとった。貴金属店から押収された現金だけでも4億8000万円やったから、他も合わせたら相当な被害額になるんちゃうかな。一連の犯行を指示しとったんが、グループの幹部で、昨年11月に窃盗の疑いでパクったコンサルタント会社役員の野間正記被告(53)。野間を逮捕した後、西容疑者がグループの主犯格らと連絡を取り合い、フィリピンと日本を何度も行き来しとったことが分かったんや」(捜査事情通)