国民は見透かしている岸田首相の外交力 世論調査「ウクライナ訪問しないほうがよい」45%
まるで期待感が薄い。ウクライナの首都キーウ訪問を模索している岸田首相に「凶報」だ。
JNNの最新の世論調査によると、岸田首相のウクライナ訪問について「訪問しないほうがよい」が45%。「訪問した方がよい」(39%)を上回った。
国会会期中に首相や閣僚が外遊する場合、審議日程に影響が出るため、事前に国会へ報告し、了承を得ることが慣例となっている。岸田のキーウ訪問は情報保全や安全確保を理由に、与野党が「例外的に国会への事前報告は不要」と“お膳立て”したものの、国民は「行ってくれるな」がホンネのようだ。
高千穂大教授の五野井郁夫氏(国際政治学)がこう言う。
「G7首脳の中で唯一ウクライナを訪問できていない岸田首相としては、5月のG7広島サミットまでには何としてもキーウ訪問を実現して外交力をアピールしたいのでしょう。しかし、岸田首相が行ったところで何ができるわけでもない。インドで1日から2日間の日程で開かれたG20外相会合を林外相が欠席しましたが、異例の対応に国内外から批判されこそすれ、特に大きな影響はありませんでした。したがって、岸田首相がキーウ訪問を実現したとしても、国際政治上のインパクトはほぼ皆無でしょう。だからこそ、世論は『行かない方がいい』『むしろウクライナの負担になる』と受け止めているのではないか」