ルフィ特殊詐欺ダマシの手口…高齢者から「暗証番号」を聞き出す驚愕のトーク術
「紙に書いた10桁の番号を教えてください」
フィリピンを拠点に活動していた「かけ子」たちは、電話口の向こうでこう言って高齢者からキャッシュカードの暗証番号を聞き出していた。
約2300件、被害総額60億円以上に上る特殊詐欺事件に関与したとみられる「ルフィ」グループ。警視庁は28日、「かけ子」のまとめ役の今村磨人(38)、「受け子」のリクルーター、藤田聖也(38)両容疑者を窃盗容疑で再逮捕。リーダー格の渡辺優樹(38)、金庫番の小島智信(45)両容疑者も1日、特殊詐欺に絡んだ別の窃盗容疑で再逮捕された。
4人はそれぞれ役割を分担。高齢者がかけ子に暗証番号を漏らすと、すぐに受け子に「キャッシュカードのすり替え」に向かわせ、出し子がATMから引き出した現金を回収役に運搬させていた。
■口実はカードの「不正使用防止」
かけ子や受け子が高齢者から暗証番号を聞き出し、キャッシュカードをダマし取った手口はこうだ──。
百貨店従業員になりすました「かけ子」が高齢者宅に電話をかけ、〈クレジットカードが不正使用されました。警察官が怪しい男を調べています。後ほど警察から連絡がいきます〉と説明。するとニセ警察官から電話があり、〈クレジットカードだけではなく、キャッシュカードも不正使用されているかもしれません。不正使用防止のため、カードの確認をさせてください〉と手元にキャッシュカードを用意させる。