1年中続く値上げラッシュに「いつ終わる?」はもはや愚問…4月まで昨年の3倍ペース
3月が3442品目、4月は4892品目が値上げの予定──。帝国データバンク(TDB)が食品主要195社を対象に実施した「価格改定動向調査」(28日正午時点)の結果だ。今年の食品値上げは4月までに1万5000品目を突破する見込みで、昨年同期比3倍のペースで推移。8月には累計2万品目を突破し、昨年通年の品目数(2万5768品目)に迫る可能性がある。
値上げラッシュの勢いは止まらず、収束の気配は全く見えない。
「この先、円安や原油高がさらに進めば、企業はちゅうちょなく値上げを打ち出すと思われます」(TDB情報統括部・飯島大介氏)
米国は消費や雇用が好調で利上げの長期化が濃厚だ。日本はせいぜい微修正とみられ、日米金利差は拡大。ドルを買って円が売られ、円安がみるみる進む可能性がある。
「3月1日から中国からの水際対策が緩和され、インバウンドの回復が本格化します。この先、日本経済のインバウンド依存はますます高まるため、大幅な円安が進んでも阻止しようとのモチベーションは湧きにくい。政府・日銀も円安を放置する可能性があります。市場では昨年秋のように1ドル=150円を突破するとの見方も出ています」(市場関係者)