好敵手だった”民族派”鈴木邦男と私の「3つの共通点」
鈴木邦男(2023年1月11日没 享年79)
2歳上の鈴木とは、2010年に『左翼・右翼がわかる!』(金曜日)という対談本を出したが、3つの共通点がある。
1つは姉の存在である。
彼自身が書いているところによれば、小学校の遠足に母親ではなく姉が付いてきたという。付き添う例が少ないのに、姉というのは鈴木だけだった。同級生に当時の写真を見せられて鈴木は改めて姉に面倒を見てもらったことを思い出した。
結婚してからも子どもを連れて実家によく帰って来た姉は、
「クニオ君は早稲田に入るべきよ。反逆心のある人にはピッタリよ」
と弟に言い、その弟が高校の卒業間際に教師を殴って退学になると、飛んで来て、
「ヤケを起こしちゃダメ! クニオ君はこの日本に必要な人になるのよ。だから、ここは我慢して!」
と説得し、一緒に学校に謝りに行って、何とか復学を認めさせた。その間の詳細は省くが、鈴木は姉のおかげと感謝している。