銀行預金は一番安全なのか? 皆さんの預金の裏側に日本国債の存在
「パパーっ、お年玉は?」
正月3日にもなると、満を持して娘から催促がやってきた。
「今年はないよ。年末にゲーム買ってあげたじゃん」
「えーっ、そんなーー!」
娘の落胆した声が響き渡る。そう、娘にはお年玉を担保に、すでにゲームを買ってあげたのだ。だから、差し引きゼロ。親戚から送られてきた現金書留もすでに没収。当然の報いである。
世の中、こうやってバランスが保たれている。何の見返りもなければ、ゲームなんてムダな買い物はしない。単なる慈善事業、ボランティアになってしまう。
一方、政府は有事に備えて軍事予算の倍増を画策している。それを増税で賄うか、国債で賄うか。自民党内でも議論が真っ二つだ。「増税はイヤだけど、子供たちに負担を残すのはいかがなものか」。あたかも正論っぽい議論がなされている。
今、日本は危機の入り口に立っている。最近の円安・物価高などで貿易収支が悪化、財政不足から国債発行額も増加。ついに残高は1000兆円を超えた。日銀がとりあえず金利を低く抑えているが、海外投機筋は「国債売り」を狙っている。いつか金利が急上昇し、財政破綻してしまうのではないか--。防衛費を国債で賄ったら、投機筋があからさまに「日本売り」を仕掛けてくるのではないか。そういった思惑すらある。