電巧社 中嶋乃武也社長(2)三越本店のおもちゃ売り場で見た実演販売の手品に感動
手品
中嶋乃武也さん(1960年生まれ)は、小学校低学年の頃から手品に興味を持っていた。
「小学生の頃、親にねだって誕生日に手品の道具を買ってもらいました。本当にのめり込んだのは中学生のとき。今でもよく覚えていますが、中学2年の10月1日、三越本店(東京・日本橋)のおもちゃ売り場で手品道具の実演販売を見たのがきっかけです」
トランプが一瞬にして真っ白いカードになったり、観客が選んだカードだけが表向きになったりする古典的手品だが、間近で見ていた中嶋少年は「実演していた人がすごく上手で、すっかり魅せられてしまった」という。
「その後しばらくは三越のおもちゃ売り場に通い、実演販売のお兄さんと仲良くなって、たくさんの手品を教えてもらいました」
高校生になっても手品に対する情熱は続いた。
「高校には手品の部活があったのですが、そこには入らず、社会人のマニアと近づいて、自分の好きな分野を研究していました」
このエピソードだけからでも、高校時代の中嶋さんがいかに手品に真摯に向き合っていたかが分かる。