岸田総理にやる気さえあれば「子ども予算の倍増」はすぐできる
泉房穂(明石市長)
岸田総理が年頭会見で「異次元の少子化対策」を表明しましたが、「子ども予算のグローバルスタンダード化」(諸外国の半分程度の予算額を諸外国並みに)を訴え続けている立場から言うと、「異次元」ではなく普通でいいので、すぐに予算を倍増していただきたい。しかも6月ではなく、今すぐ実行してほしい。どうして「防衛費」は即断なのに「子ども予算」は先送りなのか。
そもそも財源捻出は政治家の仕事です。防衛費を上げる。そのために増税する。だったら「子ども予算の倍増」だってやる気になれば、すぐにできますよ。増税なんか必要ない。会議だけつくって、いつまで議論しとんねん、いう話です。口ばっかりで、ホンマはやる気がないのを国民も見抜いています。
やる気がないのもそうですが、これまで散々「決断しない」と批判されてきたのに、「防衛費の増額」は前倒しを即決し、財源に復興税を転用する新たな増税まで決断した。その理由はアメリカに嫌われたくないから。アメリカに怒られると思ったら、渡米前に防衛費増額を決める。すごくセコイ感じがします。
岸田さんは防衛力強化とは〈端的に言えば戦闘機やミサイルの購入〉と説明しています。〈国民の生活を何とか良くしたい〉と言えば国民も納得しますが、〈アメリカから武器を買う〉と言うても国民の心に響くとは思いません。ようあんなん、胸を張って言えるなと思います。そういう意味でもまったく国民の方を見ていない。
子育て支援に力を入れれば、財政は良くなりますよ。明石市では「経済的な負担の軽減」として「5つの無料化」を実施しています。「子ども医療費(高校生まで)」「中学生の給食費」「第2子以降の保育料」「公共施設の入場料」「おむつ定期便(0歳児の見守り訪問」です。