消費者物価指数3.7%上昇の衝撃…日銀黒田総裁「来年、減衰する」楽観見通しは“大ウソ”
黒田日銀総裁の見通しは“大ウソ”じゃないのか。総務省が23日に発表した消費者物価指数(生鮮食品を除く)は前年同月比3.7%上昇の103.8だった。第2次石油危機の1981年以来、40年11カ月ぶりの伸び率となる。
インフレはいつ収まるのか──。黒田総裁は20日の会見で「(足元の物価上昇は)ほとんど輸入物価の上昇を起点とする消費者物価への転嫁で、その影響は来年に入るとだんだん減衰する」と楽観的だったが、その通りになるのかどうか。年明けに値上げラッシュが待っているからだ。
■2月は食品値上げ4000品目超
帝国データバンクによると、来年1~4月の食品値上げは7152品目に上り、2月に4277品目が集中している。値上げ幅も今年通年より4ポイント高い18%。今年より40%以上もの大幅値上げを行う企業が多い。
政府の全国旅行支援が来年から縮小されるのも物価指数の上振れにつながる。11月の物価指数は旅行支援効果で「宿泊代」が20%も下がった。しかし、年明けの1月10日から割引率は40%から20%に引き下げられ、割引上限は交通費込みで8000円から5000円になる。