定年後も残る住宅ローンの対処法 重要なのは「資産額-負債額=純資産」の考え方
定年後も住宅ローンの支払いがある──。
そんな世帯は、全体の2割にも満たないが、残高は意外に多い。
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査/2人以上世帯」(2021年)によると、60歳代世帯の平均残高は661万円だ。
■1000万円以上の残高は25%
だが、1000万円以上の残高がある世帯は全体の25%を占める。2000万円以上の残高がある世帯は10%だ。
「住宅ローンがまだ残っている人が、定年後や定年退職を直前に控えて、相談に来るケースは意外に多いですね」(大手金融機関関係者)
会社員の多くは、定年後も継続雇用される。収入は勤務先にもよるが、定年前の収入の5~7割程度になる。
「退職金があり、65歳まではある程度収入が確保される。定年退職したからといって、ただちに住宅ローンの支払いに困るわけではありません。問題は、65歳以降です。住宅ローン残高の多い人は、老後を見据えた返済計画を立てなければなりません」