東京・三ノ輪「改栄湯」で脱落する若者を傍目にロウリュに耐える
改栄湯(東京・三ノ輪)
地下鉄日比谷線三ノ輪駅3番出口から歩いて3分。昭和風情を残す下町に煙突がそびえる。1950年代創業の「改栄湯」だ。
券売機でサウナ代込み入浴料1100円とレンタルタオルセット代150円を購入。フロントで券を渡すと、手首にサウナ用カラーバンドを巻いてもらう。
浴場に入ると、奇麗な木といぶし瓦風の石タイルで造られた和モダンな空間に目を見張る。下町とは思えない、高級感あふれる雰囲気だ。
■湯温はコンマ1度単位で調節している
「建物の老朽化で3代目の父は廃業も考えていたんです。でも、私が一念発起して家業を継ぐ決心をしました」とバイタリティーあふれる4代目は元ホテルマン。2年前の大リニューアルでサウナを設置。シャンプー類などアメニティーも充実していて、サービス精神が遺憾なく発揮されている。自ら掃除も行い、館内はピッカピカだ。
まず主浴槽内の寝風呂でのんびりしよう。冷水枕に頭を乗せ、緩やかなジャズを聴きながら、腰や足裏、背中、尻などにジェット泡を受ける。あ~、気持ちいい。
3種類の湯船は、地下150メートルからの井戸水をろ過装置で軟水化。大体42度で、気温や混雑具合によりコンマ1度単位で調節しているそうだ。
人気は広い湯船の高濃度浸透炭酸泉。pH4.5の弱酸性で38度。普通の湯に比べて3倍の保温性がある上、関節痛や筋肉痛にも効果的とあって、老いも若きもとろ~んとしている。
ドアを開け、露天コーナーへ。乳白色のシルキーバスは浴槽内の段差が見えないほど白い。足元に注意しながら、どっこらしょ。滑らかな肌触りのミルク色の泡が新陳代謝を高めてくれる。
全身スタンバったとこで、露天コーナーにあるサウナにGO。ドア前にあるマットを手にドアを開けると、もうひとつのドアが。外気で室温が下がらないように2重になっているのだ。