血糖コントロールは「カロリー制限」か「糖質制限」か好きなほうでいい
久山町研究では、糖尿病を評価する指針である「耐糖能レベル」を用いて、4つのカテゴリーから認知症リスクを検討しています。
耐糖能というのは、血糖値を正常範囲に保つため、血糖を処理して血糖値をコントロールする能力のことです。耐糖能レベルは、空腹時に75グラムのブドウ糖入りの飲み物を飲み、血糖値の変化を調べる「75グラム経口糖負荷試験」(75gOGTT)の結果により、次のように4つに分類されます。
(1)正常耐糖能=空腹時血糖値110mg/デシリットル未満かつ負荷試験2時間後値が140mg/デシリットル未満
(2)空腹時血糖異常(IFG)=空腹時の血糖値がやや高い
(3)耐糖能異常(IGT)=負荷試験2時間後の血糖値がやや高い
(4)糖尿病=空腹時血糖値126mg/デシリットル以上あるいは負荷試験2時間後値が200mg/デシリットル以上
対象となったのは、1988年の健診で75グラム経口糖負荷試験を受け、認知症のない60歳以上の住民1017人で、追跡期間は15年間です。